お母さんが子育てをしていて苦痛を感じるのは、子育てに関して世代間で起こるジェネレーションギャップではないでしょうか?
近頃では、電車やバスの中で大泣きする赤ちゃんをほとんど見かけなくなりました。最近の赤ちゃんは大人しくなったのかな?と思うとそうでは無くて、「公共の場で赤ちゃんが泣くとお年寄りに注意されたりして面倒くさいから」とか言う理由で、多くのお母さん達が公共交通機関の利用を避けています。
例えば、上の子どもが3歳で下の子どもが1歳の時に乳児検診に電車で行くとします。ふらふら歩き回る上の子の手を引いて片手で下の子が乗るベビーカーを押すのは危険です。仕方なく上の子をベビーカーに乗せて歩き回らないようにして、下の子を抱っこする方法で駅まで行けたとしても、駅のホームでベビーカーを畳む時にたった数秒でも上の子の手を離せば転落の危険があります。
上の子をベビーカーに乗せたまま電車内に入ってからべビーカーを畳むのが1番安全に電車に乗る方法なのですが、電車内ではベビーカーを畳む決まりになっていてお年寄りから大声で注意され、トラウマになってしまったママがいます。お年寄りの声に驚いた赤ちゃんが泣き出せば事情を知らない人から「電車で子どもを泣かせるな!」と非難されることもあります。
自分で歩き回ることが出来る3歳の子どもは一瞬でも目が離せないのに、「電車に乗る前のホームにいるうちにベビーカーを畳むのが常識だ」と怒鳴るお年寄り。お年寄りは、昔の自分たちの若い頃の常識を押し通してしまいがちなのです。
人間は歳を取ると頭が固くなって他人の言うとを聞かなくなるのは仕方がないことです。脳の機能が衰えて、昔のことは良く覚えていても新しいことを受け入れて理解するのが難しいので、自分の常識から外れていることや気に食わないことがあると考えを変えられずにどんどん頑固になります。
お年寄りは、新しいことを受け入れてそれを理解するのが苦手です。そして自分が今まで正しいと思ってきたことを押し通したい気持ちが強く、他人と上手にコミュニケーションをとることが出来ません。意思の疎通が難しいと、ちょっと注意するつもりがついつい怒鳴り声になってしまうのです。
新米ママにとっての宿敵は、育児に対していちいち口を出してくる義理のお母さまではないでしょうか?最近の子育て方法は昔とは違うのに、「昔はああだった、こうだった」と言われれば誰でもうんざりします。
出産直後の女性は、ホルモンの関係で赤ちゃんを誰にも触らせたくない時期があります。しかし、どんなに愛する我が子でも夜中の授乳や夜泣きが毎晩続けば寝不足になり、産後2ヶ月くらいからは産後うつになりやすくなります。
産後うつは怖い病気です。それまで目の中に入れても痛くないほど愛おしかった赤ちゃんが可愛いと思えなくなる病気です。酷い場合は、育児放棄や幼児虐待に発展します。自分が産んだ子供を捨てるなんて人間のすることではないのに、それが悪いと分からなくなってしまう怖い病気です。
では、産後うつにならないためにはどうしたら良いのでしょうか?そこで登場していただくのが宿敵の義理のお母さまです。子育ての経験があって、愛する息子の子どもの顔を見たくて手ぐすねを引いている筈です。
義理のお母さまに自分の子育ての方針をしっかり伝えた上で、例え数時間でも上の子どもを預かって貰えれば、美容院に行く時間も取れます。結婚前の様に、たまには自分のためにお金を使って気分をリフレッシュ出来れば、また育児を頑張ろうという気分になれます。
電車の中で子どもに対して怒鳴るような頑固なお年寄りは、一人暮らしで話し相手がいない孤独な方に多いです。お孫さんが出来たばかりの頃から一緒に子育てに加わって育児方法を勉強している優しいおじいちゃん、おばあちゃんは、よその子どもに対しても怒鳴ったりはしません。
子どもは国の宝物です。みんなで大切に育てられたら良いですね。