前回、境界性人格障害の女性と自己愛性人格障害の男性のカップルについて、なぜ別れられないのかを書かせていただきましたが、購読者の方から「人格障害は持っていないが、なぜか恋愛が長続きしない。何か長続きするコツはありますか?」と言う質問をいただきましたので追記させていただきます。
3年半の法則
人が人を愛する感情は、もっても3年半と遺伝子に組み込まれているそうです。どんなに大恋愛だったとしても、目と目が合うだけで心が通じていると感じるような幸せな期間は、そうは長く続きません。むしろ稲妻が落ちたような大恋愛ほどあっさり終わります。
「3年半という期間」がより優秀な遺伝子を残すために人類に組み込まれた「遺伝子レベルの法則」なのだとしたら、「自分の世代から変えてやる!」とどんなに強く思っても変えられません。
では、すべての3年半以上付き合っているカップルが冷めきっているのかというと、そうではありません。
恋愛の長続きのコツ
恋愛が長続きするコツは、相手との間に会話が有るか無いかです。
自分の思っていること、感じていることを「言葉」にして相手に伝えて、相手から返事が返って来る。
言葉にして自分の気持ちを伝えたら、相手も言葉にして気持ちを返してくれる。
こんな簡単なことができるかできないかの違いなのです。
こうして気持ちのやり取りを言葉で繰り返しているうちに、時には喧嘩になることもあると思います。
別れられない理由
境界性人格障害の女性と自己愛性人格障害の男性のカップルの場合は、本気で喧嘩し合います。殴る、蹴る、切るで傷つけ合います。
でも喧嘩の声で近隣の方から通報されて警察官が止めに入るような大喧嘩を何度も繰り返したとしても、別れることはありません。
なぜなら本気で本音をぶつけ合っているからです。体裁なんて一切考えないで、本音を超えて、もう、魂と魂をぶつけ合っている感じです。
人格障害を持っていない方は理解しがたいかも知れませんが、このカップルはもしかしたら警察官が止めに入った時でさえ、「愛しているから喧嘩しているんだよ。じゃますんな!」と思っているのかも知れません。
境界性人格障害の女性と自己愛性人格障害の男性のカップルは、お互いに求める凸と凹がぴったり一致しています。
何度別れたとしても自分のことを理解してくれるのはこの人しかいないと思っているので、また磁石の様に強く引き寄せ合います。
警察沙汰になるような喧嘩はもちろんお勧めしませんが、このカップルのように自分の本音を出し合うのは良いことです。
カウンセリングで出来ること
心を開いて自分の気持ちを相手に伝えていますか?
「こんなことを彼に言ったら嫌われるかも知れない」と、我慢していませんか?
我慢や無理が続いてストレスが溜まると心の不調をきたします。
「夫ならこうあるべき」とか、「良い母親ならこうするべき」と言う考え方を相手に押し付けて関係性を悪くしていませんか?
子どもの頃から身についている考え方の癖を自分で変えるのは容易ではありませんが、心理カウンセリングによって修正することは可能です。
・考え方の癖を改める。
・損得で考えずに本心で相手と向き合う。
・本音で語り合って、相手と心をかよわせる。
この3つが続けられたら恋愛は長続きします。