女性は男性のことが好きになると脳内の変換機能が誤作動を起こします。彼に関する多少のアラは見えなくなり、彼はこの角度から見た時が1番カッコいいとか俳優だと誰に似ているとか、成績は悪くてもスポーツをやっている男性は真面目な人に違いないとか、あらゆる事柄を自分の都合の良い方に解釈して、彼のことを益々好きになります。
一方、男性は付き合う前の女性が最高得点になります。どんなに好きな女性であっても、付き合ってみたら思っていたよりも嫉妬深かったとか、思っていたよりも性格がガサツだった、意外と部屋が汚かったなど、交際後はどんどん減点されていくのが一般的です。
女性も男性も体の関係を持った時が1番幸福な時期に変わりありません。女性は、心も体もすべてが幸福感で満たされて、この幸福感を永遠に失いたくないと考えます。女性は、1度体の関係を持つと、すべてを捧げたこの男性こそ最高の男性なのだから絶対に逃さない。この人に責任を取って貰いたいと考えます。
ところが男性は、体の関係を持った途端に女性を減点し始めて、体の相性が悪かった場合などは、そのまま別れにつながることもあります。残念ながら男性の場合、体の相性は悪いけど性格が良いとか、料理が上手だから結婚したいと考える人はいません。体の相性がずっと一緒に暮らしたい理由の最優先順位です。
しかし男性は、結婚という形で好きな女性が手に入って安定した生活が始まると、原始の本能に戻ってしまいます。家庭を守ってしっかり子どもを育ててくれる「良き母親」にエロスを感じなくなるのです。子どもが生まれて家庭が安定してくると、若くて色気と張りがあって子孫を残せる年齢の新たな女性を探し始めます。
女性の場合は、子どもが生まれると子育てに神経が集中してしまい、夫のことを自分と子どもたちの生活を支えてくれるパートナーと考えるようになり、やはり夫に対してエロスを感じなくなります。脳内の変換は、「愛する男性」から「子どものお父さん」に変わり、月々安定した収入を家庭に運んできてくれないと不安になります。
男性は白黒つけたがる性格だと思われがちですが、恋愛に関しては違います。男性は同時に数人の女性を好きになることが出来ます。仮に付き合っていた女性から他に好きな男性が出来たと言う理由でフラれたとします。その時は周囲の友達に散々彼女の悪口を言って忘れたふりをしていても、数か月後に「やっぱりあなたじゃないと駄目だった」と一言いわれれば、復縁することが可能です。
一方、女性が交際中の彼に浮気された場合はどうでしょうか。昭和の女性なら涙を拭きながら「その女性と幸せになってね」と言ったかも知れませんが、令和の女性は違います。女性は、考え抜いた上で1度別れると決めたら男性がどんなに反省して謝ったとしても復縁することは有りません。女性の方が白黒はっきりしている時代なのです。