大人のADHDの仕事と才能

 
ADHDの人は、1つの事柄に囚われやすく、熱しやすく冷めやすい性格です。それが生活上のすべての面において現れてしまいます。例えば、携帯電話を買い替えたくなったとします。するとカタログを集めて比較したり、インターネットを使ってあらゆる携帯電話の会社から発売されているすべての機種の性能を調べ始めます。
 
数社の携帯電話に絞ると性能を暗記するまで読み込んで機種の比較を始めます。日頃は部屋に引きこもりがちなのに、わからないことがあるとさっと身支度をして外出し、家電量販店に行って携帯電話の販売員さんが困り果てるくらいの細かいレベルの質問を早口でまくしたてたりします。
 
生活面での優先順位が「機種変更」で埋まってしまうので、それしか頭に無い状態になります。携帯電話の機種が決まり、機種変更が終了するまで試験勉強や仕事など他のことには何も手が付けられなくなってしまうのです。
 
ADHDの人が社会人になって直ぐにつまずくのは、いっぺんに様々な分野の仕事を覚えられないことではないでしょうか?ADHDの人は興味が無いことには全く興味を示しません。上司から言われていることがとても重要なことでも興味が無い話の場合は、声が聞こえてくるだけでほとんど内容を理解できないのです。
 
上司から「今の話、分かった?」と聞かれて反射的に「分かりました」と答えても、その話の内容をほとんど覚えていられません。職場で上手くいかないと感じたら、上司に自分のADHDの症状を相談してみると良いでしょう。
 
自分は仕事を支持される時に、メモに残さなければ忘れてしまうことを伝えてみて下さい。仕事の指示のメモは机の良く見えるところに貼っておき、その指示をクリア出来たら剥がすようにします。1日のやることリストを書く付箋なども売っていますので活用するのもお勧めです。
 
ADHDの人は、人から叱られるのがすごく苦手です。上司から叱られると自分は仕事に向いていないのだと決めつけて翌日から出勤しなくなったり、自己嫌悪に陥って部屋にこもったりしがちです。
 
仕事は優先順位を付けてメモに書きタスク化して処理していきます。処理できたら仕事の指示のメモを剥がしていきます。1つ1つのタスクをこなして進んでいくゲーム感覚のイメージを持っていれば、どんどんクリアして次のステージに進むことを楽めると思います。
 
ADHDの人は、想像するのが得意のアイデアマンです。メモのタスクをクリアしていくうちに素晴らしいアイデアを思いつくかも知れません。いったん集中するとその仕事に没頭して作業できる良い面も持っています。ADHDを持ちながら活躍している著名人もたくさんいます。
 
無理をしないでなるべくストレスを溜めないようにして、睡眠を多めにとり、自分を理解してくれる人と協力して、自己肯定感を高めることが出来れば仕事面で活躍することが期待できます。ADHDの人の生活が上手くいくコツは、なんでも楽しんでやることです。