ADHDの子どもを社会に出すまでに必要なこと(3)

 

 

 

 

成功体験で自信をつける

ADHDの子どもは、大人からから叱られたり、お友達と仲良く遊べなかったりすることが多く、自分の発言や行動に自信を持てないまま成長しています。

小さいころから叱られすぎて、大人が注意してくれる事柄には聞く耳を持たず、なぜ自分ばかりが叱られるのかが理解できないまま卒業し、社会人になってしまう子が多くいます。

子どものころはなんとなくやり過ごせたとしても社会人になると、仕事の能力はあるのにコミュニケーション面で支障をきたして、居場所をなくして退職に追い込まれたり、仕事に対する考え方や生き方に誰からも理解が得られず苦しみ、社会に出ることが怖くなり、大人のひきこもりにつながることもあります。

過程を見守る、褒める

子どものうちにご両親に心掛けていただきたいのは、頑張っている姿をほめる声掛けです。「良い成績を取ったから褒める(結果を褒める)」のではなく、集中して課題に取り組んでいる姿(過程)を褒めてあげてください。

ADHDの子どもは叱られることは多くても、褒められる体験は少なく、親からの関心や愛情に飢えている子どもも多くいます。叱られるばかりでなく、親が自分の意見や行動に関心を持ってくれた、気にかけてくれた、見守ってくれていたと気が付くことが成功体験へと繋がります。

過度に期待しない

ADHDの子どもは記憶力の良い子も多く、興味を持った教科には熱心に取り組むので成績が良いと期待したくなるものですが、全教科にまんべんなく良い成績を求めるのは難しくなります。

お子さんが学生のうちは良い学校に入ること、良い成績を取ることだけを目標にしないで、何に興味、関心を持って学んでいるのかを親子で時々話し、関心を持って(口は出さずに)見守ってあげてください。

子どもを1人立ちさせるまで育て上げるのは大変なことです。ADHDの子どもは、他のお子さんから成長が10年遅れていると思って、30歳くらいまでは学生気分が抜けないんだなとのんびり構えていてください。

生きていくにはお金が大事

学生時代はなるべくアルバイトを経験させて、自分で得た報酬を自由に使える、小さな贅沢の喜びを経験できると良いです。とは言え人はどんどん大金手に入れたくなる。金銭感覚は麻痺しがちですから、高校まではあまりお小遣いをあげ過ぎない方が良いです。

子どもの機嫌をとって欲しいものを買い与えているとキリがないです。高級車が欲しいとか言われる前に、報酬制(成績が1位だったからなど)のお小遣いは今すぐやめましょう。

おじさんとも交渉しちゃえ!

子どもでもお金を稼いで、欲しい物を手に入れたいと思う場合があります。親が条件付きで物を買い与えるのでは無く、例えばフリーマーケットなどで使わなくなったおもちゃを出品し、子ども自身が売り子として売るなどすれば、値段交渉などからコミュニケーション能力を養えますし、商品を買う前に本当に欲しい物とそうでない物を見分ける力が付いてきます。

子どもにとって自分の力でお金が稼げることは魅力的です。フリーマーケットを経験してお金を稼ぐことの楽しさを知り、世代も違う見ず知らずの人と、上手くコミュニケーションをとることが出来るようになったとしたら、社会人になった時(上司とのミュニケーション)の不安も少し柔らぐのではないでしょうか。